■厚生年金:令和4年4月から65歳未満の方の在職老齢年金制度が見直されました(2022.4.1施行)

2022年10月1日からの社会保険適用拡大を目の前にして、弊社では在職老齢年金のご質問が少し増えてきたように感じます。

2022年10月からの社会保険適用拡大とは、従業員数101人以上の企業は、一定要件の短時間労働者を社会保険の適用対象とすることです。
(2024年10月に従業員数50人超にさらに拡大します)

在職老齢年金とは、60歳以降に在職(厚生年金保険に加入)しながら受ける「老齢厚生年金」をいいます。
在職老齢年金には、賃金と年金額に応じて年金額の一部または全部が支給停止される仕組みがあります。
「たくさんのお給料をもらうと、年金が減らされる」という話を聞かれたことがある方は、このことです。

弊社で増えてきたご質問というのは、今まで年金をもらいながら、社会保険未加入で働いていた労働者が、
10/1から社会保険に加入した場合、年金はどうなりますかという内容です。

ポイントを抑えると、ざっくりとご自身でも確認ができます。ここで確認したいことが、2つあります。
ひとつめは、在職老齢年金は、年金の中でも「厚生年金」の額だけが、対象になっているということです。
国民年金は対象外です。国民年金が減らされたり、支給されないことはありません。
具体的な額は、毎年お手元に届く年金の通知(ハガキ/年金額改定通知書、年金振込通知書等)で確認ができます。
ふたつめは、会社の社会保険に加入する方だけが、この在職老齢年金の対象となります。
よって、社会保険に入らない働き方であれば、厚生年金の調整はありません。
社会保険の加入未加入は、働き方により決まります。(本人や会社の希望は関係がありません)
社会保険に入らない働き方は、会社により条件が異なりますので、ご自身の会社に問い合わせてみるといいでしょう。

それを踏まえて、この在職老齢年金を計算するのですが、2022年4月1日に法改正が行われました。
従来60~64歳の方は、年金の基本月額(※1)と月収(総報酬月額相当額)の「合計額が28万円」(65歳以上の方は47万円)を超えると年金が
全部または一部停止となっていました。法改正により、2022年4月からは、65歳未満の方も「合計額が47万円」までは年金を
満額受け取れるように緩和されています。

(※1)年金の基本月額は、毎年届く年金の通知(ハガキ/年金額改定通知書、年金振込通知書等)から確認できます。
厚生年金の年金額を12ヶ月で割ると1ヶ月分の厚生年金額がわかります。

法改正によって、年金をもらいながら働く労働者にとっては、労働時間数を上げて社会保険に加入しても、年金額の調整がかかりにくことから、
労働時間の上限をある程度心配することなく、働くことができますし、今後受け取る年金額を増やすこともできます。

日本年金機構のサイトに、図式化しているリーフレットがありましたので、ご紹介いたします。
もっと具体的にご自身の試算をしてみたい場合は、お勤め先や年金事務所等にご相談されることをお勧めいたします。

●令和4年4月から65歳未満の方の在職老齢年金制度が見直されました 日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0401.files/03_0401zairou.pdf