■社会保険:令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大(2022.10.1適用)

今後の社会・経済の変化を展望すると、人手不足が進行するとともに、健康寿命が延伸し、
現役世代の人口の急速な減少が見込まれる中で、特に高齢者や女性の就業が進み、より多くの人が
これまでよりも長い期間にわたり多様な形で働くようになることが見込まれます。

こうした社会・経済の変化を年金制度に反映し、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図る必要があり、
その対策のひとつとして、被用者保険(厚生年金保険・健康保険)の適用拡大が始まっています。

予定が間近に迫っているのは、
今年(2022年)の10月から、被保険者の総数が常時100人を超える事業所を対象に、短時間労働者が社会保険加入対象になります。
※上記の事業所を「特定適用事業所」といいます。

日本年金機構からは、10月から特定適用事業所になる会社には、8月頃に「特定適用事業所該当事前のお知らせ」を送付する予定です。
さらに、実際に該当すると10月頃に「特定適用事業所該当通知書」の通知があります。

また、特定適用事業所で働く短時間労働者が被保険者となる一定の要件とは、以下の4つです。
全て該当していると、10/1から社会保険加入することになります。

①1週の所定労働時間が20時間以上であること
②雇用期間が1年以上見込まれること
③賃金の月額が88,000円以上であること
③学生でないこと

個人にとっても、会社にとっても、収入や働き方、労働力不足の対応等、影響がありますので、
現在、上記の要件がすべてに該当する短時間労働者は、ご心配であれば、会社に事前に確認や相談すると良いでしょう。
一方で、10月に特定適用事業所になる予定の会社は、今から準備が必要です。
まずは現状の把握を行いましょう。どの短時間従業員が社会保険に加入するが確認をし、新たな人材が必要であれば、予定を立てていきましょう。

この社会保険適用拡大は、2年後の令和6年10月にも予定されています。
この時には、被保険者の総数が常時50人を超える事業所が対象となり、さらに適用拡大が進みます。
短時間で働く労働者のみなさんいおいては、これを機会に働き方を見直す前向きな検討をすることをお勧めします。
以前は、社会保険や税法上の扶養の範囲内で働く選択が、経済的にお得という情報が流れて、
子育てをしながら職場復帰をする際に、多くの女性従業員は社会保険に加入しない働き方を選択したように思います。
しかし、もともと社会保険に入ることはデメリットだけではないので、ご家庭の収入や将来の年金、ご自身のキャリアアップ等、
長期的にも検討をして、個人個人ベストな選択できると良いと思います。

●社会保険適用拡大特設サイト 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/

●令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大 日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.html

●被用者保険の適用拡大に伴う障害者・長期加入者特例に該当する老齢厚生年金の支給停止に関する経過措置 厚生労働省
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0729.files/tekiyoukakudai_keikasoti.pdf