【労務相談Q&A】テレワーク中のネット動画視聴は処分できる?

Q.テレワーク中の従業員がオンライン会議中に画面共有を誤り、業務に関係のない動物(猫)の動画を視聴していたことが発覚しました。懲戒処分できますか。
A.労働契約上の職務専念義務に違反している事実が確認できれば懲戒処分を行うことは可能と思われます。

コロナウイルス感染症の拡大により、zoomやTeamsを利用したオンライン会議も当たり前のものとなりました。オンライン会議中に他の参加者には知られずに、仕事と無関係のネットサーフィンを行ったり、趣味の動画を視聴することが可能な場合もあるでしょう。このような行為の事実が確認できたとしたら、懲戒処分に処することは可能なのでしょうか。

労働契約の最も基本的な義務として、使用者の指揮命令に服しつつ職務を誠実に遂行すべき義務があります。したがって労働時間中は職務に専念し他の私的活動を差し控える義務があります(菅野和夫『労働法第12版』弘文堂、975頁)。テレワークであっても職務専念義務は当然に認められますので、仕事に関係のないネットサーフィンや趣味の動画・画像その他の私的活動を行っていた場合は懲戒事由に該当するでしょう。行為が初回で共有された画像等が穏当なものであれば、始末書の提出を求めるか注意書を交付して厳重注意する程度が処分として相当と思われます。

なお、宅急便の受け取り、子供が飲み物をこぼしてその始末をした、など労働時間中に不測の事態が発生し、ごく短時間業務を中断した場合でその頻度もさほど多くない場合などは、その時間については職務に専念していないとしても職場の風紀秩序を乱したとまでは言えないので懲戒処分まではできないものと思われます。ただし不就労時間の賃金を控除することは差支えありません。